風車が恰好良いという話

f:id:sd_nano:20201206135451j:plain

f:id:sd_nano:20201206131146j:plain

f:id:sd_nano:20201206135123j:plain

f:id:sd_nano:20201206134650j:plain

f:id:sd_nano:20201206145918j:plain

f:id:sd_nano:20201206152755j:plain

 

 伊豆半島、三筋山。予想に反して9割以上が舗装路の山道に、いい加減辟易とした頃。ぱっと視界が拓けて一面に金色の草原があらわれた。そして遠くに佇む巨大な構造体。風車である。半数ほどは回り、半数ほどは止まっていた。低山とは言え初冬の空気は静かに冷えて、時折射す陽がとても暖かく貴重に思える。ふいに強い風が吹きつけてススキが波を打ち、パラグライダーを楽しむ一行がタイミングを計って飛び立っていった。私はマウンテンパーカーのジッパーを一番上まで閉めて、風が強かろうと弱かろうと、まったく変わらずに回ったり止まったりしている風車を眺めていた。そして本当は、これらは風で動いているのではなく、なにか意思を持ってそのようにしているのではないかとぼんやり思った。