cero/Summer Soul

 7月26日(日)は学芸大学駅に出かけて古本屋巡り。選書が好みのお店を発見し「異郷」という一冊を購入。「旅への憧れ」と題された導入の文章に見事にやられた。海の青さを聞けば、その青を自分で確かめたくなる。旅はもちろんのことながら、夏を恋しく思う気持ちにとてもマッチしたのだ。

 7月後半にも関わらず梅雨はずるずると続いていた。特にこの日の天気は荒れに荒れていて、一日中雨が降ったり止んだり。油絵みたいにゴツゴツと折り重なった雲がやりたい放題しやがり、ようやく晴れ間が覗いたかと思えば、やがて天気雨が降り出した。そしてこの曲のフレーズを思い出す。

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彷徨ってるつもりで

コーナーを曲がり切った時に雨雲が

山の向こうに見えたけど

降り出したのは天気雨

 名曲はいつ聴いても良いものだけれど、当然この曲は夏が良く似合う。そしてこの曲と言えばSMAP×SMAPceroSMAPと一緒に歌っている姿を見たとき、なんというか大袈裟でなく世界が変わったような気がしたことを覚えている。何様だわたしは。自己弁護すると、彼らのことをそれぐらい身近なアーティストだと勝手に思っていたのである。全然自己弁護になってねえな。。

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傘を差さずに

濡れたまま歩く人たち

やがてすぐ雨はどこかへ消えて

見たことない夕暮れに

 この日は一日中荒れた天気だったから、行き交う人々は天気雨でもみんな傘を差していて、そして誰もがマスクを着用していた。これも見たことない夕暮れかもしれない。あまり喜ばしいものではないが、世界は確かに変わってしまったのである。

 8月に入るとようやく梅雨は明け、そしたらノータイムで灼熱の日々がやって来た。夏への恋しさは急激に薄らいだが、旅への恋しさは日々募るばかり。どこへも行けないならいっそ車でも借りて、この曲をBGMに東京都内を彷徨うのもオツかもしれない。果たしてN-BOXでも様になるだろうか、その点だけが不安。