雑記と「美食探偵」第6話レビュー

10時過ぎに起床。朝食にパンを食べて、ささっと家事をすます。その後は駒沢公園まで、奥さんと一緒にぶらぶらと。最終的には5km弱を走る。久方振りに暑くて少々バテた。帰宅後は超ご無沙汰のラーメン屋むらもとへ。1.5玉がデフォルトなんだけど、1玉でいいな。その代わりにトッピングを何か頼むスタイルに今後は変更しよう。優しい昔ながらの中華そば+煮干しといった塩梅で、たまに食べたくなるお味。
英語の勉強をせねば、と思いながらメイゼル第5話を観る。ステージ上でスベるシーン、頑張って観たんだけどキツかった。共感性羞恥がすごい。最後のシーン、同僚のパーティーに誘われて、女性だけの内輪ネタで受けているのがなんとも象徴的な第5話だった。
ちびまるこちゃんのエンディングテーマが西城秀樹の「走れ正直者」に変わっていてテンションが上がる。「リンリンランラン ソーセージ」って歌詞ありえる?そして子供の頃は気付かなかった陽気なスカ!!カッティングの心地良さがたまらない。
夕食後、22時前に少し散歩に出る。こんな時間に外出するのは、緊急事態宣言が出てから初めて。見事に人がいない。体感では終電も無くなった深夜1時以降のそれと変わりなくて驚く。
そして「美食探偵」を観る。もう今日は全てこれに持っていかれた。中盤のクライマックスを迎えた出色の回。コメディ調で進む前半はややダレ感もあるが、後半にかけての盛り上がりは見事の一言(なお前半も小柴風花にはまりつつある人間にとってはご褒美です)。明智の「悪くない」が明かされるエピソードも小憎い。親との関係も良好ではない彼にとって、伊達は育ての親とでも言うべき人間だったのだろう。しかし何よりもマリア、小池栄子の存在感というか威圧感が強烈。「あら、愛ってそういうものじゃない?」と殺人を平然と肯定し、一方で炎の中から明智を助け出すことで「自分の命より愛する人の方が大切」ということを悠然と示す。恋敵(と言うのかは微妙かもしれないが)であるはずの苺の頭を優しく抱えるシーンはもう「小池劇場」としか言いようのない迫力を帯びていた。
そして、今叫ばれるソーシャルディスタンスを、そのまま苺-明智の距離として描いた最後の演出がまた素晴らしい。苺の独白は「どうしてあの人がマリアだって教えてくれなかったのか?」という言葉から勢いを増すが、これは自分がマリアよりも特別な存在でありたい、という愛の告白に他ならないと感じた。しかし明智はそのただならぬ様子を察知しておきながら、君には君の役割があると前置きしたうえで「美味しい料理を作れる人間には、常に傍にいてほしい」などと言い放つのだ。苺にはそうやって役割を求めるくせに、マリアには何の役割も求めない。この言葉の残酷さたるや。変人という言葉で片づけるにはあまりに重い。そして、どこまでも本人は無自覚。だから苺は「どうしてこういう時にそういう人なんですか?」といって泣き崩れることしかできない。黒背景とスポットライト、決して縮まらない距離間の中で2人が浮かび上がる。明智には、苺が泣いている理由はきっと分からないままだろう。
事件も恋愛(?)も「マリア完勝」と言うしかない今回のお話であったけれども、最後にマリアが犯した初めての殺人における動機をいま一度思い返したい。彼女は「性よりも食」を大事なものだとして、それを裏切った夫を殺害した。であればやはり、明智にとって「性よりも食」を満たす苺という存在は、今後耐え難いものになっていくのだろう。例え一方の心が折れていたとしても。トンデモな三角関係の行き着く先がどうなるのか、久しぶりにドキドキしながら次回を待ちたい。